東進ブックス 今すぐ話せる広東語 単語集 山本康宏

もう、この本、擦り切れるほどいつも持ち歩いて、使っている。
名前のとおり、広東語の単語集です。
CD二枚はしっかりIphoneに入れて、いつも聞きながら本をパラパラと繰っている。

僕は香港に来たときにこの本を買ったから、かなり長い付き合いになる。
別にこの本が気に入っているわけじゃない。

もうほとんど、この本しか無いのだ、、、。

広東語を学べる教材が、、、。

中国語、つまり普通語の教材なら今や世の中に溢れている。
でも、広東語は話されている地域が限定的なために、ぞんざいな扱いを受けている。
香港に住んでいる日本人の中でも本気で勉強している人はほとんどいない。
だから、普通語を話せる日本人はたくさんいても広東語を話せる日本人はほとんどいない。
なにより興味を持っている人の総数が少ないのだろう。
教材は圧倒的に不足している。
広東語っていうのは基本的に話し言葉であり、方言なので、体系的に教科書に落とし込むことも難しいみたいだ。

いつかは絶滅するマイナーな言語だからといって勉強してもらえないのが、広東語。

さらには香港人ですら、広東語を勉強するなら中国語のほうがいいよとか言ってくる始末。

しかし、その認識は間違っている。
もし、香港そして広東省で生きようとしたら、中国語なんかより広東語を勉強したほうがずっと良い。
何よりコミュニティに入りこみやすい。
そして、中国語よりも話者が絶対的に少ないので話せることの価値が高い。
この地域の人たちはきっと50年後も広東語を喋り続けている。
いつかは廃れて中国語に取って代わられるから勉強する必要がない、というのは間違いだ。
なぜなら、今、ここで、生きている香港人たちはみんな広東語を喋って生きているのだから。

今、目の前にいる人とコミュニケーションできることが重要なのだから。

さらに言えば、広東語を母語とする人の人口は一億人超。日本語に匹敵するくらい人口は多い。

と広東語の魅力を語る僕の広東語能力は全然上達しない。
この本を使って一生懸命勉強しているのに、頭になかなか残ってくれない宇宙人の言語が広東語。
個人的には発音が変すぎると思う。変というか、日本語と違いすぎて耳に残らない。

本書について

ようは日常生活で出がちな単語をまとめた単語帳で、一つ一つに例文がついている。
CDが付属しており、基本的にはCDを聞きながら眺めて使う。
広東語は発音が独特だし、話し言葉なので音声無しで勉強することに全く意味はない。

しかし、香港人に見てもらったところ、この単語帳は結構不自然らしい。
香港人ネイティブが作っていないとみえる。
中国語(普通語)言葉を広東語で読んでいる本、という表現が近いらしい。
各単語を表現するのに現地の人は別の言葉を使うケースが多いというのだ。
そんなこと言われたって、どれがナチュラルか、ナチュラルじゃないかなんてわかりようがない。
ベストなテキストが無い以上、これに頼らざるを得ないというのが現状。
誰か日本語が得意な香港人にちゃんとした広東語の教科書を作ってもらいものだ。。。

それでもこの単語帳を使い続ける理由

結構、使うことを諦めかけていた頃、この単語帳を持って美容院に行った。
そこは日本人が経営している小さな美容院で、その美容師さんは香港にきてまだ数年なのにもう広東語で香港人とコミュニケーションでき、しかもお客さんを笑わせていた。
僕にとっては強烈に羨ましいことであった。
やっぱり、美容師さんは日々、お客さんとコミュニケーションする必要があるから、広東語をしゃべれる人の率が高いと思う。
それで、その美容師さんが、僕の単語帳を見て、懐かしいと言ったわけです。
「僕も来たときは毎日それを聞いて必死で勉強していた」
と、そして、信じて頑張って。と言われた。
だから僕は未だにこの本を投げ出さずに、大切にカバンに入れて持ち歩いている。
いつか美容師さんみたいに話せるようになることを夢見て。

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