ビル・キャンベルというシリコンバレーのリーダーの教えを紹介する本。
アメフトのコーチ出身。
ジョブズの師であると同時に、グーグル創業者たちをゼロから育て上げたコーチ。
Amazonのベゾスを救い、ツイッター、ユーチューブCEOらを鍛え、
たった一人で、シリコンバレー中の企業に空前の成功をもたらした伝説のリーダー。
これだけを読むとコーチとは何か、
なぜそんな凄いことができたのか、
どうしてこんなビジネス界の超成功者たちに関わることができたのか、
全く想像つかない。
本を読んでみてわかった。
ビルは、チームビルディングのコーチだった。
ビル自身はアメフトのコーチとしてしばらく燻っていた。
ビジネス界に入ったのは40近くになってからだった。
しかし、アメフトでのコーチの経験は無駄ではなかった。
ビジネス界では頭角を表し、取締役や幾つかのCEOも務めた。
そして、CEOや取締役など、経営幹部のコーチをするようになった。
本書に出てくる教え。
・人がすべて (部下の幸せと成功)
・旅の報告から始める (プライベートを仕事に持ち込む)
・議論すべき「トップ5」を挙げよ (本題に集中すること)
・円卓の「背後」に控える (チームの協力関係を築くためには、答えがわかっていても会議参加者に討議させる方がいい場合もある)
・「第一原理」で人を導く (第一原理とは会社やプロダクト不変の真理)
・「天才」とうまく付き合う(チームの中でパフォーマンスが出せるように最大限支援する)
・カネはカネだけの問題ではない (高い報酬は愛と敬意の証)
・プロダクトがすべて優先する (他部門は全てプロダクトのため)
・去る者に敬意を払う (同僚と仲がいいから)
・会議を仕切る(CEOが取締役会を仕切れ)
・正直で謙虚な人材を見きわめる(コーチができる人材は、正直、謙虚、努力家、勤勉である必要がある)
・「フリーフォーム」で話を聞く(相手に全集中。じっくり耳を傾ける)
・「完全な率直さ」を身につける(徹底的に正直で率直に、出来るだけ早くフィードバックを。人目のないところで)
・「すべきこと」を指図するな(自力で最適解に辿り着けるように)
・「勇気」の伝道師になる(相手の能力を信頼する。そしてハッパをかける)
・「ありのままの自分」をさらけ出す (そのままの自分が一番いい仕事ができる)
・問題そのものより、チームに取り組む
・「正しいプレーヤー」を見つけよ(学習力、意欲、誠実さ、勇気、共感力、チーム・ファースト。これらを備える人材)
・ペアで仕事に当たる(関係作りのため)
・同じテーブルに着く(人種差別等は一切認めない)
・「最大の問題」に切り込む
・さっさと「不満大会」を切り上げろ (ネガティブな問題を全て明らかにし、先に進め)
・正しく勝利する (献身、チームワーク、誠実さを持って正しく勝利する)
・リーダーは先陣に立て(誠意、献身、決断力がリーダーには必要)
・人々のあいだの「小さなすきま」を埋める
・「親身になる許可」を自分に与える (メンバーのことを知るとずっと楽しく、チームは実力を発揮する)
・「やさしい組織」になる(人を大切にする)
・立ち上がって「応援」する
・つねに「コミュニティ」に取り組め (仕事でも仕事以外でも人々を結びつけろ)
・人を助けよ(時間、人脈を惜しみなく人のために使え)
・創業者を愛せ
要は、愛を持ってチーム員と接し、全身全霊で、チームとして仕事をしろ。
そうすることでチームは最大限の力を発揮することができる。
くだらないエゴ、利己主義とはおさらば。
仲間を大切にし、チームのために献身する。
そういうメンバーで集まるチームを作ることができたら、そのチームは成功する確率を高めることができる。