終末 のフール 伊坂幸太郎

最近、仕事尽くめで、ちょっと本を読むときくらいは、難しいことを考えずに読みたい。

そう思って、この本を手に取った。

伊坂幸太郎といえば、結構有名な小説家で、

アヒルと鴨のコインロッカー、

ラッシュライフ

陽気なギャングが地球を回す

あたりは知ってる。

内容は特に覚えていないが。

この本は2006年3月30日刊行。

読んだ感想。

ああ、この本は、映像化されることを期待して書いてるんだろうなー。

小説というより、台本じみている。

結局、この小説は2022年に韓国で映像化されて、Netflixで配信された。

面白いかどうかというと、つまらなかった。

なにこれ、という感じ。

何を言いたくて書いたのか、何を理解すれば良いのか、僕には全くわからなかった。

エンターテイメントとしてのワクワクやスリルは全くない。

かといって、人間ドラマとしての深みもない。

小惑星が衝突して地球が終わることが決まって世界での、人々の生き様が焦点となっていることはまだよしとして、

それぞれの登場人物にも、その人たちが置かれている状況にもリアリティがない。

なので、何を楽しめばいいのかよくわからなかった。

教えて欲しい。

この本は、何を楽しめばいいのだ。

オムニバス方式で複数の登場人物が一人称となって、各章に登場する。

同じベッドタウンを舞台としているので、ある人が主人公となる章では、別の登場人物とニアミスしたり、ちょっとした関わりを持ったりする。

それになんの面白味があるのだろう?

強いていえば、一人一人に一人一人のドラマがある、ということを表現しているのだろうか。

小惑星が落ちてくるのはいいけど、それで自暴自棄になったり、自殺したりするだろうか。

僕はそういう事態になったら、

小惑星を食い止めるか、地球を脱出して月か火星に住むための準備や対策に何かしらの貢献したいと思う。

そこまでのことができなかったとしても、

死を選んだりしない。

死んだらそこまでだけど、生きてたらひょっとしてがある。

その可能性がゼロじゃないのに死ぬか?

社会がそこまで荒れるか?

世界観が非現実的すぎて、あんまり共感できないし、

その設定だったとしても、登場人物たちの考えにも行動にも発言にも共感できない。

この本を読んで何を楽しむんだろう。

みんな、何を面白いと思って読むんだろう。

僕には全くわからなかった。

それは、僕の想像力の欠如でもあるし、考え方や世界の見方の偏りでもある。

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