日本語達者な香港人が書いた香港人の本音暴露本。
ふざけた本なので読みやすい。
かなり昔の本である。
出発されたのは1997年10月30日。
香港返還が1997年7月1日だから、返還直後の混乱期に書かれた本。
著者は今では知っている人が少ないけど、割と有名な人である。
今でも香港の日本人向け情報誌でコラムを書いている。
この本と同じように香港人をディスり続けている。
昔はまだ香港のことに興味を持つ日本人も多かっただろう。
ジャッキーチェンも人気だったし、それ以外にも有名な歌手や俳優がいた。
混沌とした雰囲気も怪しさ漂って面白かった。
でも、今はなんとなく金融の中心というだけで、日本人にとって影の薄い存在になっている気がする。
いや、香港に住んでいる僕が日本人の香港人感を客観的に述べることなんてできないのだが、
やっぱりカルチャーやエンターテイメントといった要素は国の存在感を高めるために貴重な要素であることは間違いない。
今、香港はその方面で影が薄い。
僕自身、よく知らない。
この本は20年以上も前に書かれた本だ。
でも20年経ってもあまり変わっていない。
香港人にとっての香港人とは。
アイデンティティーが無いこと。
根無し草。
それに尽きる。
中国人だけど、中国が嫌いで、イギリスが好きで、できればジェントルマンになりたくて、でも英語はそんなに上手じゃない。
それでも今思うのは、香港では中国語が使えるようになった。この数年で段違いに。
香港人は冷たい。
女は基本的に港女。可愛くないのに、面倒くさい。
女尊男卑。
金が全て。とは言わなくても、その側面が強烈に強い。
この本はもう売られていないみたい。
とても良く書かれているけど、中古本でしか手に入らない貴重な本。