この漫画を読んだ時、すげーリアルだと思った。
この漫画はリアルだから、読む価値があると思った。
僕はかつてホストをしていたことがある。
ホストの世界にいたから、その周りの闇の世界を垣間見ていた。
そこで見ていた世界と、闇金ウシジマくんの世界は同じだった。
だから、どっぷりハマった。
作者は綿密に調査をしてこの漫画を描いていると、どこかのインタビューで話していた。
社会の闇、底辺、だけど、その世界はすぐそこにある。
もしかしたら、あなたの生活圏と同じ場所にあるかもしれない。
ただ、お互いが干渉してこなかっただけ。
そんな社会課題をテーマに取り上げている。
毎回、闇金ウシジマくんはある意味、物語の傍観者である。
主人公は落ちていく人達。
そういう人が、テーマごとに登場しては去っていく。
一度転がり込むと、その世界に一瞬にして迷い込んでしまう。
この漫画はリアルだ。
もちろん、漫画だからほんの少しリアルから先に進んでいる。
過激な描写もある。
でもそれは、リアルの延長線上として描かれているので、本当に起こり得る。
起こり得ることが肌身でわかる。
この漫画を読むと、必ず少し鬱になる。
自分はこういう境遇に堕ちなくてよかったという安堵を通り越して、
感情移入してしまい、現実にそのブルーなテンションをひきずってきてしまう。
そのくらいインパクトのある作品だし、
社会課題を知る上でも、読む価値のある漫画。
最後は、ウシジマくんが主人公らしく全面に立って、物語は結構、過激に、熾烈になっていく。
その辺からは、少し現実を逸脱し始めて、面白さが減退した感はある。
でも、ラストは必要なので致し方ないところ。
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