ほとんど初めてSF小説というものを読んだ。
そして、久しぶりに理解しきれない本に出会った。
だけど、その世界観に惹きこまれた。
SF小説とはこんなに面白いものだったか。
それは未来を想像させ、予感させ、高揚させてくれる。
未来を見たとき、今の世の中の価値観、ものの考え方には変わらないものもあるし、
きっと忘れ去られるものもあるだろうと改めて思う。
そして、あるべき人の姿、正しい世界の認識、進むべき道に思いを巡らさずにはいられない。
アラサーになって、今まで生きてきた30年を知り、
これから訪れるであろう30年後も、過去の30年と同じ程度にしか世界は変わらないだろう、
そんな諦めのような気持ちをどこかで抱いてしまっていた。
1年、1年は変わらないように見えても、少しずつ変わっている。
次の1年は当たり前のように見えても、そうした1年が積み重なった50年、100年、1000年後は、
きっと全く違った世界になっているんだろう。
グレッグ・イーガン
1961年オーストラリア生まれ。
SF作家。パース出身、病院のプログラマーなどを経て、1992年から専業作家として活動している。公の場には姿を現さず、自身の肖像は公開しない覆面作家としての活動を保っている。
ナノテクノロジー、量子論、認知科学、宇宙論、数学等、広範囲な分野を題材としたSF作品を発表している。
ハードSFの代表的作家。
あらすじ
“万物理論”とは、すべての自然法則を包み込む単一の理論である。
2055年、この夢の理論が完成されようとしていった。
ただしその学説は3種類ある
3人の物理学者が、それぞれ異なる”万物理論”を、南太平洋の人工島で開かれる国際理論物理学会で発表するのだ。
もちろん正しい理論はそのうちひとつだけ。
科学系の映像ジャーナリスト、アンドルーは、三人のうち最も若い20代の女性ノーベル賞物理学者を中心に据えて、
この理論の番組を製作することになったのだが、、。
死後復活:生命活動を臨終直後に短時間復活させて、犯人の名前をききだそうというもの。
汎性:本質的な生物学的改造を受けた人。
汎性の共通点は、ジェンダーの規定要因がどうなっているか汎本人と親しい、あるいは近い人しか知らないこと。
未来では8つの性別が存在するようになっている。
整形どまりの強化男性、微化男性、
性別を変えた転男性、
さらに性別すらも捨てた汎性
そして何もしていない純
自発的自閉症者協会はラマント野を完全に切除し完全な自閉症となることの合法化を求めている。
遺伝子を作り変えることにより、タイヤを食べて千年生きられるようになった大金持ち
遺伝子操作によって生物学的に作られた人工島
近い未来にホントに存在しそうな科学技術たち
50年後の未来がどうなっているか、一つ楽しみが増えた。
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