倒産事例を学びに活かそうということで、25事例を紹介した本。
バブルや、リーマンショック、技術革新によって倒産した企業の例が多い。
これは、そういったイベントが企業を殺したというよりも、
時代が大きく変わるタイミングで、企業の脆弱な部分が露呈するから。
2つ改めて思った。
リスクをしっかり評価して経営をすること。
そのリスクが顕在化したときに、会社は生き残れるのか?
起きる確率が高く、かつ、インパクトの大きいリスクを孕むビジネスであれば、そのシナリオを無視せずに経営することはありえない。
その視点から考えたとき、飲食業にとっての新型コロナは、想定しておくべきリスクだったのだろうか?
これからも同様のウイルスは発生し続けて、パンデミックが起きる可能性はもっと高まるだろう。
その時、一体どのくらいの期間、会社は耐えられれば良いのか?どのくらいまで会社のバランスシートを毀損することが許されるのか?
3ヶ月では到底無理、一年耐えられることは必要かもしれない。
でもそこまでの体力を確保しつつ経営しようとすると、どうしても保守的になり過ぎてしまう。
保守的になりすぎると、別の側面から問題が発生しうる。
変化。
大企業といえども、大きな変化によって簡単に消滅しうること。
いや、逆に大企業だからこそ、小回りが効かず、早すぎる世界の変化に適応できず、あっさり死んでしまう。
恐竜と同じと言えるかもしれない。
でかければ、強く、たくましく、体力がある、というわけではない。
現に、この本で取り挙げられていた25社が繁栄を極めた頂点から転落、そして倒産に至るまでの時間は驚くほど短い。