香港にも日本人駐在員の駐妻っていう人たちがいるけど、
本当のセレブとは比べるべくもないね。
でも似たりよったりだね。
この本はニューヨーク、アッパーイーストサイドに住む世界の頂点に君臨している金持ち達の「妻達」の仲間になろうとした筆者が、
自身の愛好する人類学、生物学的視点に立って、アマゾンの先住民やらチンパンジーやらと比較しながらその生態を紹介した本。
彼女達は働いていない。
圧倒的な金持ちの妻として夫に稼いでもらって専業主婦をしている。
子供を産んで育てることが仕事。
育てることも子守にさせていることが大半で、全てを自分でしているわけではない。
でも、子育て、エクササイズ、昼食会、大義のためのパーティー、バカンス、お洒落などで忙しそう。
しかしそんな金が有り余るほどあっても不安や心配、ストレスを抱えて生きている。なんてことだ。
それは女同士の間で繰り広げられるマウンティングであったり、
夫に全ての稼ぎを依存していることの弱さだったり、
全アイデンティティが家庭や子供の成功に手に委ねられている依存性だったり、
で、偉そうにしているけど、結局やっていることはどうでも良い委員会の役員だったり。
なんだかわからないけど、すごくつまんなそうで、窮屈そうで、すごく大変そうだ。
金持ちになっても不自由なのか。金は選択肢を拡げてはくれ、より高い安心を提供してくれるけど、幸せにはしてくれない。
ニューヨークのアッパーイーストサイドは、名誉と恥の社会らしい。
日本と同じじゃないか。
しかし、このママたちの脆さ。
ダサい、ダサすぎてやばい。
他人に依存しているくせに、威張っている、虎の威を借る狐てきな存在。
でもその威張りや攻撃は、あまりにも弱いその立場を守るための正当防衛でもあったりする。
不倫→家庭崩壊→離婚ほど予想しやすくて、ヤバイものはないから。
しかし、こんな世界があるのだ。
自由で、民主的で、男女平等なはずのアメリカにも、こんな女性たちがいて、こんな狭い社会がある。
パークアヴェニューの妻たち [ ウェンズデー・マーティン ]
|