本を読む時間と本の読み方

最近の記事。
大学生「読書時間ゼロ」初の4割超え 本を買わず、電車内でスマホいじるばかり
日本人の学生は本を全然読まなくなり、その時間をスマホで交流したりゲームする時間に使っているという。
アメリカの大学生は4年間で400冊本を読んでいる一方で日本の学生は40冊なんだそうだ。
単純に知識の総量で10倍の差がついていることになる。
またちょっと古いがこんな記事もある。
本離れ? 年収により日本人の読書習慣は変わりつつある? 本と人との付き合い方
米ニューヨークにある市場調査期間「NOPワールド」の30カ国調査によると、一週間で活字媒体読書時間の各国ランキングは以下のようだ。
1位インド   10.7時間
2位タイ     9. 4時間
3位フィリピン 7. 6時間
4位エジプト   7. 5時間
  世界平均   6. 5時間
  アメリカ   5. 7時間
27位ブラジル  5. 2時間
28位台湾    5. 0時間
29位日本    4. 1時間
30位韓国
日本は世界的にみてもめちゃくちゃ本を読んでいないのだ。
これはどうしてだろうか。日本人は知識欲がないのだろうか。
あまりにも忙しすぎて本を読む時間はないのだろうか。
SNSする時間やネットサーフィンする時間はたくさんあるだろうに。
インド人やフィリピン人が読書時間が多いのは納得。
彼らは非常に優秀で、英語もできるから世界中の書物を読むことができる、勉強熱心でもあり、
海外志向も強い。
グローバルな人材マーケットでは確固たる地位を既に築いている。
エジプト人もしかり。
大してアジア3カ国の心細さは半端じゃない。
大企業の看板があれば戦えるが、個人レベルではグローバルマーケットで勝負にならないことも、
こんなところに根本的な原因があるのかもしれない。
知識を得るのに本を読むのは古い。
今の時代、情報は検索すればいくらでも手に入れることができる。
だから本なんか読む必要は無い。
とは僕は思わない。
教養や知識の価値が本領を発揮するのは、それを租借し、深く理解し、自分の考えの中に落とし込み、
自分なりの思考体系の中で再構築し、Outputできるようになって初めて可能になるからだ。
それなりの時間、集中して知識を詰め込み、思考をめぐらせる必要がある。
浅い断片的な情報をなぞるだけでうは、いくら長時間続けてもそのレベルには到達できない。
せいぜい、他人の意見を真似することができるくらい。
余りに多くの情報に接している上、思考力が伴わないため、何が正しいか自分では判断できない。
なので過去の知識はすぐにどっかに飛んでいってしまって、いつも最近仕入れた知識で記憶の中に断片的に残ってるものに盲目的に頼らざるを得なくなる。
そこには自分という核がない。
僕は本を読むこと、それ自体が必ずしも正しいとは思わない。
流し読みしていることが多くないだろうか。
余りにも本が世の中溢れかえっていて、すべて読むなんてことは不可能だ。
ランキング10位の本を常に読むにしたって、ものすごいペースで読みこなさなきゃ消化できないだろう。
必然的に、本は一度よんだらBook Offに売り払われてしまい、二度と手に取ることはない。
そこに書いてあった知識なんて、1ヶ月もすれば何も覚えていないばかりか、読んだことすら忘れて王しまう。
結局これでも意味は無い。
僕は良質な本でも、悪質な本でも、まるで教科書のようにじっくり読み、筆者と議論するつもりで自分の意見を考えることが重要だと思う。または、その意見を他の人に話せるレベルまで高める必要がある。
これは非常に面倒だし、はじめはつらい作業だ。
そもそも、流し読みに慣れていると、本当の意味で文章を理解していなかったと気づかされることが多い。
まず、自分の言葉で筆者の伝えたいことを簡潔にまとめることがなかなかできなくて投げたくなる。
その次にそれに対して、自分なりの明確な意見をもとうとするとさらに億劫になる。
反証するために追加でデータを外からとってこなきゃいけないこともあるだろう。
ここまでする人は、ほとんどいない。
だけど、ここまでしないと本当の意味で自分の血肉になってくれないのだ。
自分の価値観、考え、意見を明確にし自身をもって世界に発信できるレベルにはなれないのだ。
そんな僕は、流し読みの帝王とまで呼ばれている男だ。
僕の読んだ本でBook Offができるかもしれないが、脳に入っている知識はフロッピーディスクで十分全コピできるだろう。
だからこそ、僕は、時間がかかってもこの作業をする努力をしたいと思う。
なぜなら、僕はグローバルエリートになりたいのさ。

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