六人の嘘つきな大学生 朝倉秋成

僕は、小説はあまり読みたくない。時間の無駄と思ってしまう。

消費するのに時間がかかりすぎる。

でも、この本は気まぐれで手に取った。

大体、僕の意思決定には自分でも気づかない理由がある。潜在的な意識が働く。

後になって気づくことが多い。

僕は今、採用に悩んでいた。自分がやっている会社の採用に。

だから、採用に関係する本を無意識に取ってしまったと、これを書いている時にわかった。

なぜ、普段は目もくれない小説を買う気になったのか。

しばらく旅行に行くから、時間を持て余すんじゃないかという不安。それが後押しした。

Kill Timeしたい場合、消費するのに時間がかかる物は、逆にGood pointになる。

僕の人生でそんなタイミングは滅多にない。

かかりました。読むのに時間。5時間くらい使ったんじゃないだろうか。300ページに5時間。

急ぎもせず、ダラダラもせず、普通に読むとこのスピード。

1時間に60ページ。1分1ページが僕の読むスピードらしい。

これでも一応東大出ている。だから、世間一般的に比べて学力は低くない。

そんな僕でもこのくらい時間がかかる。他の人はどのくらいの時間をかけて小説一冊を読んでいるのだろうか。

やっぱり小説は効率の悪い娯楽だ。

それは置いといて、何この本。

内容はどうでも良すぎて、あんまりレビューする気になれない。

映画化されるらしい。映画の脚本としては面白いのかもしれない。元々そのための本?

テーマは、人間の多面性、か。

断片的な情報で人を評価してしまうけど、人には様々な側面がある。

いい人に見えた人が、ある情報で急に悪い人に見える。でも、さらに情報が重なるといい人に見える。

人は簡単に判断はできない。

人のことはすぐにはわからない。

それに対し、たった数時間の面接で人を見極める会社の採用活動という矛盾。

その後の人生に大きな影響を与えるにもかかわらず、内実は至極適当に行われている面接の馬鹿馬鹿しさを説く。

僕も採用される側、採用する側に立ったことがあるからわかる。

既視感のある世界。

お互いが演技し合う馬鹿馬鹿しい世界。

当たり前のことであった。

人が会社で使えるかどうか。

そんなことは使ってみて初めてわかる。

だからねー、やっぱ採用活動は難しいし、正解がないっすわ。

結局、採用を決めた後にしか人のことは評価できないんだから。

試用期間とか、簡単にクビにできたりとか、やっぱ経営する側は柔軟性欲しいよね。

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