仕事ができる社員 できない社員 吉越浩一郎

著者はトリンプ・インターナショナル・ジャパンという会社の代表取締役社長を務めていたらしい。
なんの会社か知らなかったが、「天使のブラ」を作った下着メーカーらしい。
2004年に「平成の名経営者100人」の1人に選出されたらしい。
ノー残業デーを広めたのもこの人らしい。

よく知らないが、タイトルが気になったので本書を手にとった。
社員という存在を軽蔑している僕としては、できる社員を目指しましょうというような本書のタイトルに違和感を抱いた。
できる社員なんかになりたい人間がいるのか。
しかし、逆に経営者の立場からみて、どういう社員をほしいのかを考えるのに多少なりとも役に立つのではと思ったのだ。

コラム的なものがひたすら続いているだけのよくある自己啓発本的なものなのだが、書いてあることはまともだと思った。
あまりにもまともすぎて、できる社員を目指している人間が、本書に書かれている内容を既にしてないわけがないだろう。

その中でもこの考え方は良いと思った。

「いつか独立したいと考えている人」

優秀な社員であれば、手放したくない。会社にいてほしい。
独立を目指されるのは困る。でもブラ下がろうとせず頑張ってくれるのはそういう社員なのだ。

ビジネスマンであれば、「独立」を志すべきです。

そう著者は言っている。

また、こうも言っている。

私は「会社に勤める」ということはゲームのようなものだと考えています。
これは、会社を辞めると強く感じられることです。
ゲームのデータは、ゲーム機のリセットボタンを押せば一瞬で消えてなくなります。
もちろん、人はそこで育ち磨かれる、まさに「道場のような場」でもありますが、
最終的にその会社を辞めていった人に残されるものは、
友達のような深い人間関係でも物理的なものでもなく、
単にその間に手にすることができた「報酬」に尽きるのです。

会社に勤めるという生活が終わった後の余生
私はこれを、本当の人生という意味で「本生」と呼んでいます。
会社に勤めることがゲームである以上、その間は会社員生活を十分に楽しみ、
本姓を楽しむための原資をつくっている、と割り切って考えたほうが正しいと思うのです。

この本はゲームの指南書だったらしい。

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