死ぬときに後悔すること 25  緩和医療医 大津秀一

人間は、死ぬときにどんなことを考えるのだろう。
そんなことを思って、何となくてに手にした本書。
大津秀一(おおつしゅういち)さん
1976年生まれ。まだ40歳くらい。若い!
茨城県出身。岐阜大学医学部卒業。緩和医療医。
日本最年少のホスピス医として京都市左京区の日本バプテスト病院ホスピスに勤務したのち、
平成20年5月より東京都世田谷区の松原アーバンクリニックに勤務し、入院・在宅双方でがん患者・非がん患者を問わない
終末期医療の実践を行っている。
執筆当時、30代半ばで、しかも独身。
人生経験もまだ途中の筆者が書く言葉には重みが足りない。
だけど、その分、変な暗さはない。
1人の若者が死ぬ間際の患者の横で聞き、見て、学んだことを共有してくれる。
では「死ぬときに後悔すること 25」とは何だろうか。
・健康を大切にしなかったこと→病気でどうしようもなくなったらそうだろうね
・たばこを止めなかったこと→ギクっ
・生前の意思を示さなかったこと→病気になると、何をしてほしいか伝えることもできなくなるそうです
・治療の意味を見失ってしまったこと→延命するために、日々を無駄にしてしまっては返ってもったいない
・自分のやりたいことをやらなかったこと→人に流され、周りに合わせて死ぬときに公開したくないことNo1
・夢をかなえられなかったこと→叶えられなくても挑戦しなかったことで後悔するそうです。
・悪事に手を染めたこと→こういう理由で後悔はしたくない
・感情に振り回された一生を過ごしたこと→これで後悔することはないだろう
・他人に優しくしなかったこと→そもそも最後になって気づいても手遅れ
・自分が一番と信じて疑わなかったこと→年を重ねるにつれ頑固になる自分を感じる
・遺産をどうするかを決めなかったこと→そもそも死ぬときに遺産を残してもしょうがないよね
・自分の葬儀を考えなかったこと→ここまで頭が回るだろうk
・故郷に帰らなかったこと→今のところ年に一回帰省してます
・美味しいものを食べておかなかったこと→食に興味がないのでこれで後悔はしないだろう
・仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと→ほんとにこれで後悔する人がいるんだろうか
・行きたい場所に旅行しなかったこと→行きたい場所は特にないし、これからも特にできないだろう
・会いたい人に会っておかなかったこと→後悔することNo2の気がする。会える時に会うことが大事だね
・記憶に残る恋愛をしなかったこと→今のところは、大丈夫、、、かなあ?
・結婚をしなかったこと→一応、まだ後悔せずに済む時間猶予がある
・子供を育てなかったこと→やっぱり人間も生物の一種。最後は子孫を残せたか残せなかったかが重要になるのでしょう
・子供を結婚させなかったこと→ここまで面倒みきれますか
・自分の生きた証を残さなかったこと→生まれたからには証を残したい。後悔しそうなことNo.3
・生と死の問題を乗り越えられなかったこと→なぜ生き、なぜ死ぬのか、この答えをできるだけ早く見つけることは大事だ。
・神仏の教えを知らなかったこと→宗教観というより人生観を確立させて生きることが大事
・愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと
人は生きて、最後には必ず死ぬ。
そして、人の一生は、人類の歴史からしたら儚いもの。
ましてや地球や宇宙の歴史からしたら一瞬にもならないくらい短い。
生まれて、生きて、この宇宙に何かしらを残そうなんて、土台無茶な話なのかもしれない。
生まれる前から、人の営みは続いてきたし、死んでからも続いていく。
そして自分が死んだ世界には自分はいない。
人一人が世の中に成したことなんて、世界の中ではさざ波にもならないかもしれない。
もしそうだとしたら、世の中を変えようと頑張ることに果たして意味はあるだろうか。
身を粉にして、何かに人生を捧げることに価値があるだろうか。
人は、自由に生きていいのかもしれない。
どうせ、最後は死んで、消えてしまうのだから。
そうおもったら、やりたいことをやらずに死ぬというのは愚かなことに思えてくる。
でも、そうはいっても、やりたいことって何だろう。
心からやりたいことなんてものがあるだろうか。
そう考えたとき、その答えは、もとの場所に戻ってしまうように思う。
それはつまり、生物として人間が存続していく上で、もうずっと前から遺伝子に刻み込まれているプログラム。
それに従って純粋に生きることが、幸せなのではないだろうか。

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