哲学とは何か?
人生とは何かを考えること。
人は如何に生きるべきかを考えること。
ではない。
哲学とは、、
今進行しつつあることは何なのか、
我々の身に何が起ころうとしているのか、
この世界、この時代、我々が生きているまさにこの瞬間は、いったい何であるか
我々は何者なのか
を考えること。
そう著者は言っている。
で、現在、議論されて知るさまざまなテーマの触りが紹介される。
1。世界の哲学者は今、何を考えているのか
この章は専門的な単語が出過ぎていてよくわからなくて、つまらない。
この章を最初に持ってくることは本書の失敗だと思う。
ポストモダン、言語論的転回、メディア・技術論的転回、実在論的転回、自然主義的転回、、、
とりあえず、哲学者は、
ポストなんちゃらとか、ポストという言葉を使いたがり。
なんとか的転回とか、転回という言葉を使いたがり。
ということはわかった。
哲学は時代や状況を定義したがりがちだから、そういうことになるんだろう。
2。IT革命
3。バイオテクノロジー
4。資本主義
5。宗教
6。環境問題
本書とは別のところで知ったことだけど、倫理は哲学の一部門らしい。
この本では倫理がとりわけ重要に思える。
すなわち、2から6の現実的な問題に対して、
倫理の観点からして人はどう解釈し、選択すべきか。
という問いを考える必要がある。
その議論の根拠となるのは、科学であり、経済学である。
しかし、判断には哲学の視点が不可欠であることも納得できる。
本書はそれぞれの課題について、どういった意見があるのか、
そういった著名人がいてどういった内容の言説を唱えているのか、
を紹介している。
紹介しているだけの本で、著者が踏み込んで意見を述べたりはしない。
触りだけで、説明不足な部分が多いので、
それぞれの言説の内容もよくわからないから、
知りたければ他の本を読んでください、という感じにまとめられている。
まとめ本にすらなりきれていないので、あまり良本ではない。
それぞれのテーマについて、キーとなる単語や人物を知ることができる、というのが本書。