サピエンス全史 上下巻 ユヴァル・ノア・ハラリ

みんなが絶賛する、いろんなとこで有名なベストセラー。

世界史で学ぶ人類の歴史は4大文明辺りから始まる。

だいたい数千年の歴史だけ。

でも、人類はもっと長く生きている。

俯瞰した視点から人類(サピエンス)の進化の歴史を語る本。

人類の歴史には3つの革命がある。

・認知革命

・農業革命

・科学革命

ただ、一貫してユヴァル・ノア・ハラリが主張するサピエンスの最強の能力は、

集団で虚構を信じることができること

に他ならない。

それは、神とか精霊とか神秘的なものだけでない。

国も、会社も、貨幣も、法律も、正義も、文化も、全て虚構なのだ。

虚構こそ、人と人が協力することを可能にし、繁栄を築き上げた源なのだ。

紀元前数万年といったら、全く歴史の教科書には載っていない。

そのころ、地上の大型動物が大量に絶滅した。

人類が新たな大陸、島を発見して移住するのと時を同じくして絶滅した。

マンモス、サーベルタイガー、オオナマケモノ、巨大ライオン

僕が図鑑を見てワクワクした大型哺乳類がなぜ今いないのか。

絶滅の原因は人類である。

人類が、大型動物を駆逐したのだ。

人類という生命群の進化、発展と、その群れに所属する個体の幸せとは関係ない。

人類は数を爆発的に増大した。

しかし、それによって各個人は不幸にもなった。

人類の群れに所属する牛、豚、鶏は数こそ増えたが、それら個体の幸せは言うに及ばず。

人類は統一に向かっている。

強力に推し進めた要因が3つある。

1.貨幣

2.帝国

3.宗教

科学革命が達成された背景には3つの要素の強力なフィードバックループがある。

1.資源

2.研究

3.力

政治経済が資源を提供する。科学研究は資源によって推し進められる。

そして、科学研究は政治経済に新たな資源を獲得してリターンとして返す。

得られた資源の一部が研究に再投資される。

人類は発展し続けている。豊かになり、技術は進歩し、平和にもなった。

しかし、幸せになったのか?幸せは主観的なものであり、人体の内部で分泌される生化学物質に左右されるものであるともいえる。

人類の幸せ、人生の意義、その答えについて、著者は語らない。

人類は何を望んでいるのか? 答えはまだ出ていない。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク